筆毛

2019/06/21
ロゴ

羽の生え代わり時期の鳥を見ると、所々に爪楊枝のような毛が生えています。これを筆毛と呼びます。鳥の羽毛は哺乳類の毛のように細くありません。手を開いたようだったり、葉のようだったり。そのような形では毛穴から生えてくることは出来ません。鳥の羽は筒に包まれて生えてきます。その筒が弾けて広がります。このような筆毛が見られる時は、羽が生え代わっていると思ってください。羽の生え代わり、換羽の時期は鳥はとてもエネルギーを消耗します。鳥にとっての羽は、哺乳類にとっての毛よりも大切です。それは保温材としてだけではなく、飛ぶための大切な道具だからです。羽が無ければ食事場所に行くことも出来ず、敵から逃げることも出来ません。つまり羽の有る無しは死活問題です。そこで何よりも優先して羽を作ります。そして羽はタンパク質で出来ています。ですので換羽の時期、鳥達は普段と比べ物にならないほどエネルギーを必要とします。換羽の時期は鳥が体調を崩しやすいので、筆毛を見つけた時は鳥の様子をよく観察してください。